ガン治療の新たな薬となるか -免疫チェックポイント阻害薬-

ぽやにかメインインストラクター瑞寿が最近最も注目している薬剤業界の動きがこれ。珍しく真面目かつずっしりした話題を出してきたでしょう?笑

「免疫チェックポイント阻害薬」

私がこの薬を初めて知ったのは2014年9月、日経薬業か何かを読んでいた時の事でしたが、ここ最近NHKの番組でも特集されたりしているので知っている方もいるかもしれませんね。初めて知った時、私は大きな衝撃を受けました。

前置きはいいから、それは何の薬なのよ?と怒られそうですね。
はい、すみません。

一言で言うと新しいタイプの抗ガン剤です。もう少し具体的に言うと新しい免疫療法の薬。これまでも免疫にアプローチする治療法はいくつか登場してはいましたが、どれも「効くね、これ!」とは言い難いものでした。

基本的にはガン含め慢性疾患の類に対する薬剤での対処(いわゆる対症療法)には眉をひそめてしまう(この理由についてはまた次の機会に)私ですが、この薬に関してはちょっとわくわくした気持ちで動向を見守っています。

この薬について語るにはまず「ガンとはなんぞや」というお話をしなければならないと思うのですが、それを一から話していたら相当長い記事になってしまうので、ごくごく簡単に説明すると「自己増殖するおでき」ですね。

で、そのおできがなんで困るかというと、神経や筋肉なんて関係なく増えるもんだから臓器の働きを阻害したり神経に触れて痛みが発生したりする訳です。

発生のメカニズムは所説ありますが、一応仮という事で安保先生の説を拝借すると、

「過緊張等による交感神経優位→免疫力低下→ガン」

ざっくりざっくり言うとこんな感じ。要はおできをやっつける力がおできの勢いに負けてしまったんですね。で、いわゆる抗ガン剤がどんな働きをするかと言うと、

「ガン細胞も健康な細胞も袋叩き」

つまり分け隔てなく細胞を壊して「最後どっちが生き残るかな?」という命がけの駆けっこをしてる訳です。怖っ。

仮にガン細胞が先にいなくなったとして、身体の免疫自体も低下しています。そうなれば当然、再度ガンになる確率も高くなる。

対して免疫チェックポイント阻害薬は「T細胞(ガン細胞を攻撃してくれる細胞) のブレーキを外す」という薬。ほっとくとおでき(ガン細胞)がT細胞のブレーキスイッチを押しちゃうんですって。アンパン○ンの顔を汚しにかかるバイキン○ンみたいですね。

で、免疫チェックポイント阻害薬は免疫細胞がしっかり働けるように作用してくれる訳です。ヒーローをサポートするジャム○じさん的な感じですね。

免疫チェックポイント阻害薬はメラノーマというガンに対して世界40ヶ国以上ですでに使用されており、日本でも2014年、ついにメラノーマへの使用が国から承認されました。つまり、保険適応となって臨床現場での使用が認められたのです。これ大事!!

メラノーマ以外のガンについては現在治験(承認を取るためのデータ収集)が進められている最中ですが、これまでのガン標準治療と比べて圧勝とも言える好成績をおさめているそうです。

ただし、現時点で承認されているのはあくまでもメラノーマに対して。

胃ガンだったり肺ガンだったり、他のガンに対して研究でなく一般の臨床現場で使用が可能になるのはそれぞれのガンでの治験を終えて承認されてからなので、まだガン患者さんの中でも使用できる人は限られていますし、コストや副作用(重い副作用の発生頻度は10%程度とデータが出ており、既存の抗ガン剤に比べると低い数値とは言えますが…)など改善されるべき問題があるのも事実です。

ですが、免疫チェックポイント阻害薬がガン治療のあり方を大きく変える可能性があるのも確かです。

ガンにならない生き方をするのが一番だとは思いますが、もしなってしまったらどう治すのか。世の中には食べ物や生活習慣、果ては生き方考え方まで全て見直して自らガン克服に取り組む方もいらっしゃいますが、万人がそれを実行できる訳ではありません。

どうかこの薬がガンで苦しむ人やその家族の新しい希望になりますように。

medical photo

Eye-catching Photo by jarmoluk

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POYACO
岩手県宮古市の「ヨガサロンぽやにか」で広報を担当。当サイトの管理者でもある。ヨガサロンぽやにか公式サイトはこちら