お尻からニョッキとカシューナッツ登場!
カシューの木には、リンゴとパプリカを足して二で割ったような外観のヘンテコな実がなります。カシューアップルです。この実のお尻から飛び出すようにできる勾玉型のものがカシューの木の種子であり、カシューナッツです。私たちが食べているのは、ここから2層の殻を取り除いた部分にあたります。
ちなみにカシューアップルも食用可能らしいのですが、繊細なフルーツらしく、一切輸出はされていません。よって、インドやブラジル、タンザニアなどの生産国以外では出回っていないようです。どんな味なのか、非常に興味をそそられますね。
カシューナッツはミネラルの宝庫!
さて、本題の種子のほうへと話を戻しましょう。
このカシューナッツ、ほかのナッツと同様に多くの種類の栄養素を含んでいるわけですが、特徴的なのは、ミネラルが豊富であるという点です。
ほかのナッツと比較して、特にも多いのが銅、マグネシウム、鉄、亜鉛。これらのミネラルは骨や歯、筋肉、血液などを作る際の原材料となったり、それらの形成を助ける働きをしたりします。
特にもマグネシウムはカルシウムの調整役として機能し、骨の形成に重要な役割を果たします。
カルシウムとマグネシウムは2:1のバランスで摂取すべきと言われており、じゅうぶんな量のカルシウムを摂取していたとしても、マグネシウムが不足気味になるとカルシウムはうろたえて(?)、骨から溶け出してしまいます。
また、鉄は赤血球中のヘモグロビンの材料となりますし、銅は体内で鉄の運搬業者として立ち回ります。どちらが不足しても貧血になりますから、同時にそれらを摂取できるカシューナッツは貧血気味の方には強い味方となります。
そして最後に亜鉛ですが、その働きは驚くほどに多様です。皮膚の新陳代謝に作用し、骨格の形成に影響を与え、ホルモンの分泌に関与する。
さらに欠乏すると、味覚障害を引き起こることが知られています。ようするに亜鉛はいないと困る便利屋みたいなもので、私の言いたいことを要約すると「働きを理解することは二の次でもいいからきちんと亜鉛を摂取しておけ」ということになります。
年老いてボロボロになる前に是非カシューを!
ミネラルをきちんと摂取することで、体の基盤を丈夫に保つことができます。
ミネラルだけならサプリで摂るよ、と思ったそこのあなた。甘い、甘い。
カシューナッツには骨の形成を促すビタミンKも豊富に含まれているのです。しかもこのビタミンは脂溶性なので、良質な脂質を含むカシューナッツはなお都合が良いではありませんか。
骨は25歳ぐらいをピークに年齢を重ねるごとに弱くなっていきます。骨粗しょう症で貧血で味覚障害の老人になる前に、カシューナッツで健全な基盤維持を目指しましょう!

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